ひでシスのめもちょ

今度は箱根登山鉄道に乗ってみたいと思っています

動物園とストリップとセックスできる猫

今週末に上野動物園に動物を見に行って、それからストリップ劇場に人間を見に行った。その話。

https://twitter.com/hidesys/status/916472579895857152

 

友達が関西から来ていたので一緒に遊びに行った。

https://twitter.com/hidesys/status/916472579895857152

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上野動物園は東京都が補助金を出しているみたいで、入園料が600円と非常に安い(ただ、天王寺動物園は500円だけど)。年間パスは2400円だ(天王寺動物園なら2000円)。1シーズンに1回来たら元が取れる計算だ。

 

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まず初めに目に入ってきたのは、パンダの檻をの周りに群がる人間だった。パンダはやはり人気があるらしい。

パンダを単体で見て、「そんなにかわいいか? 世間の評価に騙されていないか?」と思う。お尻の毛だって土で汚れて薄茶色になってる。関西では和歌山みたいな田舎ですら見れるパンダを関東の人間は嬉しがって見ている。でもWWFロゴマークもパンダだし、パンダを可愛いと思うのは世界共通の発想なのかもしれない。

 

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パンダの近くには鳥の展示スペースがあった。タカとトンビは身体の大きさが違うだけで同じ種らしい。

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鳥は脳みそが大きくなくて、餌や光や音に反応して動くので、よくできた自動人形に思える。私は実家で犬を飼っていたんだけど、彼女は賢かった。家族内の人間関係を理解していたし、私たちが彼女にした指示もちゃんとわかっていた。哺乳類は脳みそが大きいので、知性がある。

 

奥へ進むとライオンの展示スペースだ。右側の窓からはライオンが見えなくて、友人に「人の集まっているあの別の窓のところへ行こう」と言われたんだけど、「ライオンをこうやって見に行くことでこれからの人生に何かしらプラスがあんのか?」と軽口を叩いた。

左側の窓を覗き込むと、ライオンが1匹だけ、放育場の真ん中に張り合いの無い顔をして座っていた。ここは外敵の心配がないし(百獣の王なんだからサバンナでも外敵の存在はないか)、餌の心配もないし、日々やることが無くて暇なんだと思う。

奥へ進むと、またかなり広いスペースにゴリラがいた。おっさん座りをして、暇そうに膝に付いた藁指でつまんでは取り除いている。それ以外に何もすることがないのだろう、彼らが閉じ込められている動物園という場所は衣食住が保障された空間なので。

 

私がゴリラのように動物園に入れられて衣食住を保証されたら……、難しい哲学の本とかを読んで日々を過ごすと思う。メガネをかけて、ポニーテールにして、勉強机に座って机の上に積まれた本に挑む。昔の動物園では黒人や原住民を展示していたと聞く。あの人たちはどうやって暇をつぶしていたんだろうか。

というか、そもそもゴリラに「暇」を理解する知性はあるんだろうか。お腹が空いた、腰が痛いなどの不快の概念は、互いに別のものとして理解されているんだろうか。私たちには言葉があるから概念を分けて理解し、操ることができる。でもゴリラは……。

とか友達に話していたら、「ゴリラは喉の構造的に複雑な言葉を発することができないけども、歌を歌うような動物はある程度様々な概念を脳の中で操っているって何かで読んだことがある」と言っていた。 f:id:hidesys:20171007131241j:plain

 

ゴリラの檻を通過すると、広い憩いの場のスペースに出る。歩き疲れたのでベンチに座って少し休憩をする。足元をハトが歩いていた。

ゴリラなんて十分賢いのだから、ジャングルなんて言わずも東京のコンクリートジャングルの中でも生活していけそうな気がする。ハトは都市ならどこの公園へ行っても見ることができる。カラスは完全に都市に適応して野生になっている。ドブネズミだってそうだ(この前新宿ですごく大きいドブネズミが道を走っているのを見た)。インドでは野生の牛が汚い繁華街に住んでいて、ゴミを漁って暮らしている。

 

動物と人間の関係には様々な姿がある。

人間の移住区域外でありのままの姿で生活をする(そかしそれは意図的に設定された自然保護区なのかもしれないが)、農村や都市など人間が人間の為に環境を改変した空間で人間に管理されずに野生として暮らす、人間の経済的利益のために全生活を統制された家畜になる、愛玩の対象としてペットになる、半ば研究・半ば興行のために動物園や水族館で飼われる、医療の発展のために実験動物になる……。

もちろんこれらの関係はスパッと明確に切断される違いがあるのではなく、例えばロシアのシベリアで放牧されているトナカイたちの群れは野生の群れと混じり合っていて個体が行き来していたりする。

 

人間と人間の関係はどうだろうか。

人間は社会的動物というだけあって、社会に包摂されている。動物園のゴリラは衣食住の心配をする必要がないが、私たちは衣食住を得るために半ば強制的に労働に従事させられている。これが資本主義のシステムというものだ。食を得るために労働に従事させられている存在といえば、水族館で芸を仕込まれているイルカもそうである。

 

www.pixiv.netそういえば状態変化界隈でOPQというペンネームで活動している人が居るのだけど、その人の最新のショートストーリーがそんな話だった。寂れた水族館で働いていた女性が、客寄せのために人魚になる手術を受けるように懇願される。人魚になるとエラを付けた関係で言葉を喋れなくなってしまう。最初は従業員たちも自分が元人間であることを認識していてくれるのだが、スタッフが変わっていくなかで引継ぎが上手くされず、いつの間にか自分が人間であったことが忘れ去られてしまう。餌も人間等の定食ではなく生魚になってしまい、イルカと同じように芸を仕込まれてしまう……。といったストーリーだった。性的にすごく興奮した。

この話でもキーになるのは「言語」である。

 

私の住処には少し部屋にスペースが余っている。ここにペットを飼うことができるだろう。中学生の頃は金魚をペットとして飼っていた。でもペットを飼うのなら、犬のようにどうせなら知性があって人間の言葉が分かる方がいい。ハムスターは人間の言葉を理解できない。一番人間に近くて心情もよく理解できるのは人間だ。でも人間を飼ったら食費が大変そうだ。配合飼料でどうにかならないかな? 食べなかったらご飯抜き。動物園のイルカみたいにちゃんとしつければ、人間でも配合飼料で飼うことができるかもしれない。人間の言葉を理解して、セックスのできる猫。

 

芸が仕込まれた人間。ということで、上野動物園を見終わった後は近くの浅草にストリップ劇場を観に行くことにした。イルカと同じで、衣食住の為に芸を仕込まれている。

 

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そうして私たちは上野駅から銀座線に乗り、浅草のロック座に来た。日本一のストリップ劇場らしい。バックダンサーがいたりしてすごいとのこと。大人は1人5000円(カップルだと8000円)だ。

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席数は150席ぐらい。大阪の東洋ショーや京都の東寺よりも広くて大きくて、舞台の段も高かい。

 

今回は「1001 nights」がテーマとのことで、全体的にアラビアンナイト風の劇となっていた。私はアラビアンナイト風の衣装が好きなんだけど、テーマのわりにあんまりそういう衣装は出てこなかったので少し残念。

始めの演出は本当に綺麗だった。影絵みたいな感じで女性が奥手踊りながら脱いでいく姿がスクリーンに映されていて、時折手や足などをスクリーンの隙間からこちらに出して手招きをしたりする。それ以降の踊りは、東洋ショーのものとあまり変わりがなかった。

 

女性が舞台から出てきて花道を通り、舞台真ん中の円形のステージ(ベッドと呼ばれる)に横たわる。ゆっくりと踊りながら衣装を脱いでいく。でも足や胸に巻いたネックレスは外さない。

ストリップを観るといつも思うことがある。こういう性的な裸体というのは、強いライトで照らされていて毛穴が無くてツルツルで、ネックレスで分割線が作られていて、まるでマネキンのようだ。数多の視線が女優を包み込む。数多の期待を込めた視線に照らされた彼女は、自分で自分の性感を高めるようなやり方で肉体をほめたたえる。女性の身体の動きがスピードを落とすほどエロティックになっていく。まるで無重力空間に肌色の性的なオブジェクトがゆっくりと浮かんでいるようだった。ここに現実のセックスは存在しない。

 

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ストリップで踊っているのは20-30代ぐらいの女性だ。顔立ちもSKE48ぐらいからモー娘。ぐらいの感じの人たちで、わりとレベルが高かった。

ストリップを観に来ているのは30代がちらほらで50代~が主要層という感じだった。大阪や京都だと60代とか70代とかの、パソコンが分からなくてエッチな動画を見ることができなさそうなおじいさんが多かったんだけど、東京はまだ活気があって客側の年齢層も若い。

女優と観客の関係だけど、大阪や京都のストリップでは手拍子もしっかりやったり拍手も盛大だったり、衣装にお金をねじ込む時間があったり、ボール(物理)をお客さんと女優で投げ合ったりすることがあったり、あとオープンタイムといって女優と一緒に写真を撮ってもらえる時間もあったりして客と女優の間隔が近いと思う。ロック座は、その舞台や花道の段が関西のストリップに比べて高いことに象徴されているように、あまり近しい感じではなかった。まぁでもこれぐらいがアイドルと客の距離なのかもしれない。関西のストリップの方が幾分地下アイドルに近い。

 

お客さんは何を見にストリップに来ているんだろうか。もしそれが「女性の裸」でしかないのなら、女優側は苦痛だと思う。まるで動物園で檻に入れられた動物を、人間がマジマジと観察する関係のようだ。誰だって私のありのままを客体として切り離した上で消費されるのは気分の良いものではない。なのでストリップはダンスを取り入れることで、演技を見せている私・ダンスを見に来た俺たちといった関係性の幻想を作り出すことにした。観客は女性の裸を見に来ているのではなく、ドキドキやワクワクを楽しむために来ている。

 

衣食住のために芸を強いられているという意味では、イルカも私たちも変わりがない。この前、上司の前で上司の判断を「たしかにこうやった方が○○が△△になって、よいですね」と答えたら、「西柿さん、そんなにサラリーマンしなくていいんだよ」って言われた。

ディズニーのダンボのように、サーカスで訓練される中でプロ意識を持って、スターになるのが正解なんだろうか。ダンボが空を飛べたのは生まれつき耳が大きいという生得的な要素によるものだった。ナルトでも結局 天才であることが大切だと説いていた。ダンボのように耳が大きくない私たちはベッドの上で服を脱いで裸体を見せつけることしかまだ知らない。私たちはセックスできる猫として生きる方が楽なのだろうか。カラスから「この魔法の羽を持っていれば空を飛べる」という暗示を掛けられたところで、飛ぶことができるのだろうか。

 

#railsgirlskyoto 7thでコーチをしてみたら良かったお話

こんにちは。ひでシスです。2017年3月10日-11日に、Rails Girlsというプログラミング初心者向けのRuby on Rails勉強会にコーチとして参加してきました。

railsgirls.com
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ぼくはこういったオープンソース界隈の活動・イベントに参加するのは初めてです。初めてだったのでドキドキしながら参加してみたら、思ったよりも楽しくて、得るものも大きかったです。

この記事が執筆された時点で、今回のRails Girlsについて

書いていらっしゃいます。
この記事では、ぼくはジェンダー視点と参加者との交流に軸足を置いて個人的な感想を述べたいと思います。

イベントの概要

アファーマティブアクション

Rails Girlsは名前の通り参加者に女性を主眼として置いています。「なんで参加者を女性とする必要があるんだろう……」と思って調べてみたら、アファーマティブアクションの一つであるみたいです。

アファーマティブアクションとは、弱者集団(たとえば民族、人種、出自による差別、性別により不利益を被ったと思われる集団)の不利な現状を歴史的経緯や社会環境を考慮した上で是正するための改善措置を取るという考え方のことです。単に女性だからという理由だけで女性を「優遇」するためのものではなく、これまでの慣行や固定的な性別の役割分担意識などが原因で、女性は男性よりも能力を発揮しにくい環境に置かれている場合に、こうした状況を「是正」するための取組です(出典:Rails Girls)。

簡単に言うと以下の通りです。資本主義が進んでいく中で労働者の再生産(つまり家事労働+出産・育児)はコストが大きかったが故に十分に市場化されることはなく、家に幽閉された女性に押し付けられ不払い労働として搾取されるという構造がありました。こういった歴史的経緯の上にある「女性のIT技術者が少ない」という現状を積極的に是正していくために「女性を主眼として」プログラミングの勉強会をするわけです。

写真を見てもらうとわかるのですが、肉体的な性に関しては、コーチは全て男性、参加者は全員女性でした。オーガナイザーのにゃんこさん(id:nyanco15)も言及していたのですが「IT技術者に女性が少ないという現状がある」とのことです。

ぼくの意見としては、男性が女性に物事を教えるという構造の再生産を避けるために、できればコーチにも女性が居ればよかったんですが……。オーガナイザーの方が女性だったのでそこについてはある程度はクリアという感じではないでしょうか。できるだけそういった感じにならないように配慮はしたつもりです。つまりキャバクラ的な意味合いの「わからな~い」「えー! すごいですねっ」といった発言が発されるような空気ではなく、各人の好奇心と学習を尊重した場作りが為されるようにしたつもりです。
教材に沿って開発を進めますので、わからないところは何でも聞いてくださいという感じですね。

進行

3/10(金)に18:30から参加者のPCに開発環境を用意するインストレーションが行われました。10(土)は10:30からワークショップが開始されました。開発は休憩を挟みつつという感じです。16:30にいったん終了して、懇親会をしました。
参加者:コーチの比率は1:1で、かなりやりやすかったです。大学の情報系の学部でTAの割合が他学部に対して非常に高いという話があるんですが、やはりプログラミング的な話は講義形式よりも懇切丁寧に教える方が理解が早いなぁと思いました。

教材

正直、プログラミング初心者に1日でかっちょよくて実用的なWebアプリを作ってもらうのは無理です。
ぼくは、Rails自体の勉強会は5・4年前にKMCで行ったり、今年も1か月でWebサービスを作る勉強会を行っていたりしました。ここらの勉強会では1回当たり90分で8~15回程度勉強会を行っていたので、サイズ感が違います。

ぼくのチームは、とりあえず作ったWebアプリがHerokuで動くことを目標として進めました。

オフィシャルでかなりいい教材が提供されています。とりあえずインストラクションに従っていればそれっぽいものができるようなガイドですね。
http://railsgirls.jp/railsgirls.jp
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ただ、技術的内容については書いていないので、コーチが説明する必要があります(自学自習には向いていません)。よって、よく理解するにはコーチと参加者のコラボが必要です。

RailsからGemからbundlerからGitまで、各トピックを説明しようとしたら無限に詳しく説明できてしまうので、匙加減に気を付けました。魚の獲り方をもっとよく伝授したかったんですが、時間が限られていて厳しかった部分もあります。ぼくが担当した参加者のmuttanさんは、最初のbundlerのところからかなり詳しく質問されて、好奇心と理解しようという姿勢がよく感じられたので、すごくやりやすかったです。

成果

とりあえずHerokuで動かすことができました。「おめでとうございます!」とくす玉も割りました。よかったですね。
あと最初のRubyRails周りの概念的な話はかなり詳しくできたので、自学自習するための基本的な知識は身に付けていただけたかなぁと。

ぼくも初めての方に上手く説明するという経験をさせていただいて練習になりました。

交流

懇親会

16:30から懇親会が行われました。プログラマーなのでピザを食べます。
写真を探したんですが、みんな疲れていた+達成感の中にあった+ピザのいい匂いが漂う中でずっと我慢していたせいか、あんまり写真がありません。代わりにおやつタイムの写真を載せます。

下記に、懇親会で聞けた色々な話を書きます。

オーガナイジング

イベントの開催経緯や開催方法をid:nyanco15さんやid:Pasta-Kさんに聞きました。なるほど~という感じですね。こういったイベント開催経験者に会って話を聞くことってほとんどないので、貴重な体験です。やはり人脈がモノを言います。

会社外の人との接点

就職したら会社外の人と交流する機会がなかなかないということなんですが、今回のイベントは様々な人と話せてめちゃくちゃよかったです。ぼくは4月から東京なんですが、できればこういったイベントに顔を出せればと思いました。

企業・Web業界の雰囲気

今回スポンサーになっていただいた各企業、すなわちnota inc.(Gyazoの開発元でひでシスの元バイト先)、Hatena、Happy Elementsなどの社員さんといろいろ話をしました。あと転職をどんどんやっていくWeb業界の雰囲気とかですね。SIer・SE業界とWeb業界は雰囲気が違うんですが、参加者の方にもそこら辺の事情を少し知っていただけたかなぁと。

フリーランス

企業の社員として企画などに関わりたいか、フリーランスエンジニアとしてプログラミングの傭兵でありたいかとかいう話です。あと不安定な収入と上手くやっていけるか、自分で営業を掛けられるか、人脈から仕事を貰えるかとかそういう話です。なるほど~~~~~。本当になるほどという感じです。ぼくには社員の方が合ってますね。

最後に

今回コーチになることを誘ってくれたid:Pasta-Kくんには感謝しきりです。本当に良い機会でした。にゃんこさんも、あと他の参加者・コーチの方もお疲れ様でした。はじめはビビっていたんですが、思ったよりも楽しくて、得るものも大きかったです。参加者の人にも楽しんでいただけましたかね。

また他のOSS系のイベントにも参加してみたいな~と思いました。みなさんもこういった活動に興味のある人は試しに友達と一緒に参加してみると楽しいかもしれませんよ! どうもありがとうございました。

1万円で買ったarp AS01Mスマホがクソだったので捨てた話

arp AS01Mを1万円で買いました。メモリ3GBを積んで、LTE FDD 1, 3, 19に対応した格安スマホです。これがクソだったというレビューをします。

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http://www.arpmobile.com/

これまではZenfone 2を1年以上使っていました。これの交換不能なバッテリーがへたってきたので、これを機に別機種に入れ替えようと思い立ちました。今持っているZenfone 2はLTE FDD Band 19が未対応なのですがAS01Mでは対応しているので、通信速度も速くなるはずです。

と思ってデータの移行や設定を済ましたのですが、問題が発生しました。

4G LTEにならない

APNの設定を行ったものの、通信が3Gのみになっています。
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なんでや。

調べてみるとLTEの電波を拾いにくいとか。
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~12分とか書いてますけど、Biglobe SIMは4G LTEを全く拾いませんでした。

タッチパネルが異常な動作をする

こっちの方が正直言って深刻です。画面をスクロールすると、最後に揺り戻しが起きます。指を画面に載せて上へスッと動かすと、指を動かし終わった場所よりも上にスクロールし、下へ揺り戻しが起こるんです。

何を言っているのかわからないという人はこちら。
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開発者向けオプションからポインタの位置を表示にしてみました。
指は左下の最初の点からまっすぐに右上の軌跡の最後の点に動かしただけです。なのに、軌跡が渦を巻いていることがわかるでしょうか。画面上で加速度がついているみたいです。こんなに揺れ動くスクロールを見ていたら酔います。狂ってます。

ASUS Zenfoneで同じことをすると以下のようになります。
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キッチリと左下から右上へ線が引けていますね。
AS01Mだと軌跡通りにスクロールされたとAndroid側が判断しているので、フラフラと画面が揺れるんです。気持ち悪い。

あと短いフリックもタップと勘違いされることが多々あります。キーボードの入力感度を上げても無意味です、イベント自体が拾えていないので。意味が分からない。

その他

Google日本語入力のカーソルキーが何故か反応しません(???)。文字入力がしづらい。
2chを見てるとGPSの精度が悪いだとかも書かれてました。

結論:捨てた

正常な気持ちで正常に使えないガジェットは、精神をイライラさせて寿命を縮める呪われた装備のようなものです。こんなの使うぐらいだったらバッテリのへたったZenfoneを使い続けます。

あれですね。スマホは作り慣れたメーカーのものを買わないとダメですね。「安くてスペックが高いのコスパええやんけ!」といって飛びついて、安物買いの銭失いをすることになってしまいました。

捩じれのパプリカ(原作小説)と線状性のパプリカ(アニメ映画)

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パプリカ (アニメ映画) - Wikipediaを観てから原作小説のパプリカ (小説) - Wikipediaを読みました。設定や内容が原作とアニメ映画では大幅に違って驚いたので書きます。

アニメ映画は小説よりも尺が限られています。それを考慮してか、原作小説からは以下の点が変更されていました。

  1. 原作小説では理事長だった島(主人公側)と副理事だった乾(敵側)の肩書が、アニメ映画では所長の島と理事長の乾に書き直されている
  2. 原作小説では千葉と時田の研究は世間一般で認められノーベル賞候補に挙がるほどという状況設定だが、アニメ映画では研究はまだ世間一般に公表されておらずより研究を高めていく状況にある
  3. 原作小説では千葉(主人公)が時田(主人公側)に対する恋愛感情を互いに明確に意識している描写があるが、アニメ映画では最初は抑圧しておりクライマックスでそれが解き放たれている

一言でいうと、原作小説では『解決済みの状況と捩じれ』が問題になっていた一方で、アニメ映画では全体を通じて『目的に向かう線状性』に修正されていたと考えられます。
1. 2.についてですと、原作小説では主人公側はすでに社会的名声を得ており・また地位的にもすでに高いところへ収まっています。問題になるのは敵側から仕掛けられる権力闘争です。3.にしても、原作小説では千葉と時田は互いに互いの恋愛感情を認識していながらも踏ん切りがつかないといった状況が問題になっているわけですが、アニメ映画ではクライマックスで千葉が素直に自分の気持ちを表現するという線状的ストーリーになっています。

尺が短いとストーリーがわかりやすい上から下へと流れる表現の方が便利なのだなぁと思いました。

インドネシアで風邪を引いたら生薬ジャムーを試す

こんにちは。インドネシア留学中のひでシスです。

5日前ぐらいから疲れから持病の慢性鼻炎が出て鼻が出てて、そのまま対策をせずに過ごしていたら4日前夕方から風邪にかかりました。鼻風邪です。でも研究室には行かなければいけません。
で、その風邪を緩和・治療するのに使ったインドネシアの生薬の紹介です。

ジャムー(Jamu)

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ジャムー。ハチミツをベースに数種類の熱帯性植物の生薬を溶かしこんだインドネシアの伝統薬です。
インドネシア在住の人のブログとかを読むと「町中にジャムー売りが居る」みたいな話をよく見るんですが、ぼくの住んでる場所は最近市街域化された元郊外だからか、そんなの見たことないです。

写真のものはインドネシアで有名なジャム‐薬製造会社のシドムンチュル社の製品で、特に風邪をターゲットに配合されたものです。製品名は「TOLAK ANGIN」、日本語に訳すと『風邪お断り』です。
この会社の製品は薬局はもちろんスーパーでもよく見ます。これは近所のスーパーで2.4kIDR、日本円でだいたい20円でした。

端っこの切れ目と少し割いて中身をチュウチュウ吸い出して飲みます。量はスプーン一杯ぐらいで、粘度は少し柔らかいハチミツぐらい。ハチミツの甘味の中に奥深い苦味が混じり合っており、飲み込むとキツいミントの香りが鼻に突き抜けます。これを飲むと一時的に鼻が通るようになったりします。効いてるのかな。とにかく殺菌力はありそう。

他製品

似たようなジャムーは風味や効能の違うものがたくさんあります。
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『風邪対策』。コーヒー風味のものですね。ミントは抑えめで、甘みが強くで美味しいです。

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『風邪お断り』。一番最初に紹介したFluパッケージのものだけ青色で治療用っぽいので、こっちは日常用でしょう。青色の方がミントがキツいです。

他にも子供向けの製品や、関節痛向け等も見たことがあります。精力系もあるらしいんですがどれなんだろう。

中身

中身は何が入っているんでしょうか。
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米、ウイキョウの実、ウイキョウの木、ナツメグ、シナモン、ツボクサ、クローブ、生姜、ニンジン、ミント等々。青い方はエチナセアも入ってます(紫の花)。

ああ、エチナセア!
前に風邪を引いた時にApotekっていうインドネシア伝統療法の薬も西洋医薬も取り扱うタイプの、国内にたくさんある薬局に行ったんですが、エチナセアを処方されたんですよね。1錠100円で。ご飯一食150円の国なのに。
で、Wikipediaとか調べてたんですが、「多くの人が、エキナセアには免疫力を高める効果があると信じている」「臨床研究の結果は、肯定的なものと否定的なものが混在している」ムラサキバレンギク - Wikipediaみたいな感じで、どうやねんって気になりました。そういえばマレーシアで風邪を引いた時も、ホームステイ先の人たちに薬局へ連れて行ってもらってこれを処方された記憶があります。めっちゃ苦いんですよねこれ。ホンマに効くのか? 1錠100円のお金でリンゴとトマトを買って食べて寝てるほうがマシなのでは??

う~ん。

インドネシアで風邪を引く原因

ご飯に野菜が乏しいんですよね。


薬味レベルでしか入っていないことが多い。

それで留学に来た当初は口内炎とかできまくってたのですが、スーパーでトマトを買って朝に食べるようにしてから免疫が強くなりました。トマトは1kg 16.5k IDR(140円)ぐらいです。

結局予防のほうが大切で、帰ってた来た時・食事前の手洗いと鼻を指で触らないこと、それに部屋をキレイに掃除しておくこと(菌はホコリに付着して部屋の中に滞在するので)が重要なんだなぁと思っています。あと疲れを溜めないことか。


まぁ、みなさんもインドネシアに来たら是非ジャムーを試してみてください。わりと美味しいですよ、という記事でした。

ロボットカー/自動運転車社会 消費生活の全面的な合理化・組織化・均質化

2015年5月にKMCでロボットカー/自動運転車社会について話した。

www.slideshare.net
これについてちょっと補足。

消費=資本主義社会

幸福の定義

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消費社会において労働は緊張幸福は緊張の緩和と曖昧に定義されている。この面で運転に注意を払う必要のない自動運転車は消費社会に見合ったサービスを提供するものだ。

現在の自動車社会の問題点

狩猟採集社会が皆の利益のために共同狩猟を行う際、その副作用としての狩猟中の事故死は村で共同葬儀でを行うことで社会でその副作用を社会全体で受け止めていた。これに対して、皆が自動車を使う自動車社会は効率性のために皆で選択したものなのに、その副作用といえる交通事故死については「不注意」とされ、責任を個人に押し付け矮小化してしまっている。これは非常に問題だ。
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自動運転車社会が到来すれば、こういった交通事故死に責任を作り出し個人に被せてしまうやり方は解消されるのではないか?

自動運転車社会

合理化・組織化・均質化

資本主義社会は合理化・組織化・均質化の方向へ向かっていく。
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  • 合理化
    • 90%以上の時間ガレージで自動車が眠っている、自動車の個人所有という考えは不合理
  • 組織化
    • だったら自動車を市や町で所有して、市バスと同じように道を走らせていればいいのではないか。
    • 乗りたい時に呼んで乗れば良い
  • 均質化
    • 自動車が市に所有されるようになることで、誰でも同じ自動車による移動サービスを享受できるようになる

自動車の意味の変容

これらから自動車の意味が根本的に変わる。
貴族が貴族の格好をして貴族の仕事を行い、庶民は庶民の格好をして庶民の仕事を行っていた中世から、どんな人間でも普段着はユニクロを着るような社会への転換と似たようなものだ。
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  • 自動車の個人所有の撤廃
    • 良い車を持つことはもう社会的ステータスとして機能しない。
    • 持つ車で自分のセンスを誇示することももう叶わない。
  • 自動車の個人による運転の撤廃
    • ミラーだけで縦列駐車するなどの運転技術はもう意味を成さない。
    • 趣味・ストレス解消としてのドライブはもうありえない。
      • 「夜中に突然なにもかもが嫌になって、 彼氏を起こさないようにそっとベッドから抜け出し深夜に200kmドライブする」ことはできなくなる。
      • 本当に生きていると感じられるのは過剰や 余分を消費している時だけだというのに。

つまり、自動運転車社会においては自動車は純粋な移動手段以上の意味も以下の意味も持たなくなる。これこそが合理化による脱臭作用だ。

自動運転車社会が到来すれば、不動産の価値も変わるし医療空白地帯問題も解決する。社会は大きな変革を遂げるだろう。

インドネシア・ジョグジャ1ヶ月目の雑感

8月の28日の飛行機で出国したので、インドネシアに来てから5週間ちょいが経過したことになる。1年かけてガジャマダ大学で修士号を取得する予定。
まだ講義には通いだしたばかりで生活リズムになれたとは言い難いが、この時期に思っていたことを残すことは無意義ではあるまいから、思いついたことを徒然と書く。ちなみにこの口上は黒鷺のパクリだ*1
kuroasagi.hatenablog.jp

ジョグジャって?

公式にはYogyakarta、口語や非公式にはJogjakartaもしくはJogjaと呼ぶ。市の人口は43万人。インドネシアで最も人口の多いジャワ島の真ん中の一番南に位置する。首都のジャカルタからは電車で10時間程度。
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人口

インドネシアの都市としては、ジャカルタ、スラバヤ、バンドン、メダン、……
と続いて27番目に人口の多い市だ*2。そりゃあ、人口2億人超えのインドネシア京都市の半分も人口のない都市だったら27位ぐらいにはなるか。

人口の割に大学が多くて、大学都市という感じ。京都と似てる。
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市内中心街のマリオボロ通り。大学・下宿からは自転車で25分ぐらい。

伝統と文化と政治的立ち位置

WW2後のインドネシア独立戦争時には臨時首都になっていたらしい。インドネシアの中でも伝統と文化のある都市で、王宮が残っててスルタン(王様)も住んでる。かつ、スルタンが州知事もやっている(マジで!?)。
近年の傾向としてインドネシア国家がイスラーム化を推し進めているような感じがあるんだけど、例えばその一つの反ポルノ法の反対の矢面に立ったのがこのジョグジャとスルタンだったりする。イスラームを国内の急進左翼とみなすなら、こっちはどちらかというとインドネシア伝統文化に基づいた保守の地域という印象。

ガジャマダ大学

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インドネシア大学に次ぐ国内2位の大学。京大みたいなもの。ただ、いくつかの単科大学が集まって総合大学になった経緯があって、メチャクチャ縦割りというイメージがある。

留学手続き上のトラブル
  • そもそもぼくが渡航日を教授に知らせずに来た
  • 学生証が授業始まって1ヶ月なのにまだ発行されてない
  • KITAS(暫定在留許可)の発行手数料(4万円)を、一緒に同じプログラムで来た学生は研究科が払ってくれたのに、ぼくは自腹
  • 国際学生課・研究科教務掛・教授・研究科長のコミュニケーションが上手く行ってなくて自分からせっつきに行く必要がある

などいろいろ。留学開始前にもっと色々算段付けておくべきだったと反省している。

生活

気候

インドネシアには乾季と雨季しか無い。乾季の今は21-34度づらい。日本に比べると湿気も少なくて過ごしやすい。ただ紫外線がすごくて、全く対策せずに外へ出ると半時間ぐらいで日焼けになる。
イスラームが濃い国家なので若い女性は皆ヒジャブを被って長袖長スカート・パンツを着ている。一方でインドネシア人(男性)は基本的に半袖しか着てなくて、お店でも長袖の服はほとんど売ってない。焼けないんだろうか。メラニンが濃いから紫外線には強いのかな。

食事

基本的に辛い、チャーハンを炒めてるフライパンから立ち上る煙がすでに辛くて痛い。あと旨味が少ない(あっても味の素で補ってあるものがほとんど)。揚げ物が多い。水道は飲めない。
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こちらに来てから週に2回ぐらい原因不明の下痢に悩まされてた。水が原因かなぁと思いつつも生水は飲んでいないし、そもそもインドで生水を飲んでいてもお腹を壊さなかったぐらいには胃腸が強いのに、なんでなんだ……と悩んでたのだけど、この前辛い料理が原因であることを掴んだ。なるほど。激辛料理を食べると胃腸がびっくりして6時間後ぐらいから下痢が始まる。

外でごはんを食べるところは3種類に分かれている。路端屋台、ワルン(地元食堂)、レストラン。

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典型的な路端屋台。これはSoto Ayamなので鶏出汁茶漬けのお店。価格は一食100円程度。塩っぱいものが多い気がする。
店によって決まった営業時間があって、夕方だけ営業しててそれ以外はテントも畳んで無くなっている。

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ワルン。ローカルレストランといった感じ。ここはBubur Ayamなので鶏粥のお店、朝しかやってない。価格は一食150円程度。
店によって決まった営業時間があって、朝だけとか昼だけとか夕方だけとか様々。屋台ならわかるけども、せっかく建物と調理設備を取得したのにそれらの稼働率が低いのはどうなんだ。たぶん1日に少し営業するだけで地代と賃金を稼げちゃうんだろう。資本生産性が低い。

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レストラン。これはホカベン、今年は入ったこと無いけど。ホカベンは完全にインドネシア資本で日本とは全く関係なくて、日本風のインドネシア料理が食べられる。レストランの価格帯は一食250円~といったところ。

最近切れるカードが少なくなってきてインドネシア料理に飽きてきた感じがある。近くにステーキ屋のチェーンがあるのを発見したので嬉しがって3回行った。300円程度でステーキ食べれるのコスパいい。日本料理っぽいものを出す店はわりとあって、近くに3件ぐらいある。でも全部醤油がないか腐ってる。醤油の味って塩気ではなくつまりは風味だから常用してないと難しいのかもしれない。
できるだけ揚げ物を避けてるんだけど、食堂のメニューには本当に揚げ物が多い。これ全部椰子油で揚げてるんだろうなぁ、美味しいけど心臓に悪そう。

賃貸

こんなアパートに住んでる。
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部屋は1部屋6畳ぐらいで、トイレシャワー室が別で付いてる。月1万円。
ここは金持ちが住むところっぽくて、1Fには別大学の講師とかが住んでる。一般の学生は月2000円とかそういうレベルで、トイレ・シャワーも共同らしい。

物価

食事が150円ぐらい、賃貸が2000円ぐらいというところから想像して欲しい。ただ、日本で中国から輸入されているために安いものは、インドネシアだと日本より高い。一番やすかった自転車が8000円もした。どんなんやねん。PCパーツも高くてやってられん、全部Aliexpressで個人輸入しよ。
スーパーではオレオが70円、2L飲料水が40円、500ml飲料水が20円とか。大塚製薬SoyJoyも売ってるんだけど70円する。インドネシアオリジナルのファイバーバーなら40円だ。
賃金が低いせいか元手が労働ぐらいしかかからない散髪などは鬼のように安い。ワルンレベルの散髪屋で80円、レストランレベルの散髪屋でも190円とか。日本なら美容室4000円、散髪屋1500円、中国の美容室で髪を切ると600円、マレーシアの路端で髪を切ると200円とかなので、これは安いと思う。

インターネット環境

家にFTTHを引いた。Telekom IndonesiaのIndihomeを契約。下り10Mbpsで月4000円。帯域を倍にすると月額も倍になる。ちなみに上りは1Mbpsしか出なくて意味不明。この前障害があって突然1週間ぐらいインターネットに接続できなくなった。
モバイル回線だけど、ジョグジャではXLとAndromaxがLTEサービスをやってて、その他のキャリアは3Gのみ(2015年10月現在)。価格は月1000円で3G 4GB+LTF 4GB、追加容量は1000円で4GBとか。ただ、LTEでも下り3Mbpsしか無かったり、かつブチブチ切れたりだとか。電波バリ3でもコネクションが張れなかったりだとか、コネクションは張れてるのにインターネットに2時間全く繋がらなくなることがあったりだとかでメチャクチャ不安定。日本の回線品質の高さが羨ましい。

インドネシア

時間感覚

jam karet(ゴムのような時間)という言葉があるんだけど、本当に時間を守らない。授業も半時間遅れで始まって20分遅れで終わったり、待ち合わせをしても半時間遅れて来たりだとか。ただ、店を閉める時間はむしろ5分前にシャッターを下ろしたりしててよくわからん。

ジョグジャと日本の時差は2時間。ジョグジャのほうが2時間早い。
で、インドネシア人の朝は早い。朝5時にモスクで朝の礼拝があったりしてみんなその時間には起きてる(礼拝を知らせる放送が街中のモスクから街中に響くのだけど、向かいがモスクなので音量がすごい)。お店も8時開店6時閉店とかだったりするので、日本より時間間隔がちょうど2時間早い感じ。だから日本時間で過ごすのが正解なのだ。みんな10時には就寝してるので、日本感覚で12時や2時まで夜更かしすると大変なことになる。ちなみに、ぼくの時計はスマホ以外日本時間のままだ。

言語

インドネシア語をしゃべれないと話にならない。大学生はだいたい英語を喋れるけども。プラス、個々の地域ではジャワ語を話せたほうがいいみたい。とかくインドネシア語をそれなりに話せるようになりたい。インドネシア多民族国家だけども、インドネシア語による統一を掲げた国家なので、やはりカタコトでも話せると受け入れてもらえる感覚がある。文法はそんなに難しくないので、単語を覚えるのが中心という感じ。
ちなみに教授も、大学の友人も、アパートの管理人もみんなジャワ語が第一言語だ。ジャワ語が通じない人を混ぜて話すときはインドネシア後で話すけども、と言った感じ。特に管理人はインドネシア語がそれほど流暢というわけでもないみたい。

人間関係

特に接する機会の多いジャワ人・メダン人について書く。
人間同士の距離感は日本人と似てて、少し間を空けて丁寧に接する感じ。白人のイケイケベッタリみたいな感じもなく気楽で良い。地域コミュニティはぼくの地域では健全で、アパートの管理人が向かいのアパートに住んでるのだけども、向かいのアパートの軒先には8人ぐらい座れるイスとテーブルがあって、いろんな人がそこでしょっちゅう話をしている。で、前を通りかかった人には手を上げて挨拶したりだとか。日に5回の礼拝でモスクで会うわけだし、そりゃコミュニティの絆も深くなるといった感じだ。そういえばこの前近くで喧嘩があったのだけど、アパートの管理人が関係ないのに仲裁しに入って行ってた。このコミュニティの強さは2006年の中部ジャワ地震の時とかにも役に立ったみたいで、被害状況の把握が容易だったらしい。
ぼくはあまり下宿の部屋から出ないので管理人に「監獄に住んでるみたいだ」と少し心配されていた。先週末の土曜日に朝から昼にかけてそのテーブルでいろんな人と話をさせてもらって、向かいのアパートの人と連絡先を交換してご飯を食べに行ったりするようになった。感謝だ。

インドネシア語にはカーストはないのだけど、現地のジャワ語には4つのカーストがある。で、それぞれのカーストからどのカーストに向かって話すかで言葉が変わる。そういった言語を基礎とした社会なので、例えば大学事務の人は大学事務の人で教授には圧倒的に従う、みたいな感じをわりとそこら中で見かける。インドネシア語では人に対する呼びかけで「○○お兄さん」「○○お姉さん」を肉親以外にも広く使うのだけども、これについて友人に「教授に使えるの?」と冗談で聞いたら「そんなの絶対ダメだよ」と笑いつつもかなり強い調子で否定された。

挨拶では「Slamat /(pagi|siang|sole|malam)/.」(おはよう、こんにちは、こんばんは)があるのだけども、それに加えて「Ke mana?」(どこへ(行くの)?)をよく使う。管理人はぼくの顔を見るたびに言ってくる。1階の大学講師も「Where are you go?」って言ってくる。中国人が「你吃了吗?」(ご飯食べた?)を挨拶として使うのと同等だろう。律儀に答えても良いんだけど、中国人がご飯を食べても食べてなくても「食べたよ」と返すのと同じように、基本的には「Jalan-jalan」(散歩へ)とかで良いのだと思う。ただ、「人にどこへ行くのかと聞くのはやり過ぎ、プライバシー侵害だ」という教育を受けてきたぼくにはまだ慣れない。というか多動症なので特に目的なく出歩くしよくわからん。毎回戸惑ってしまう。これって散歩なのか?

*1:はてなブログトラックバック機能がないのやばくないスカ

*2:出典:インドネシアの都市の一覧 - Wikipediaから計算。